2024-12-15 不在を感じる距離のこと、『火星の人』読み始め
友人とのブランチからほこほこして帰ってTwitterをひらいたら長くフォローしていた方の訃報が飛び込んできてしばらく呆然とする。お会いしたこともなければ著作を読んだことすらない。SNS上で会話したことはあったけれどそれも随分とむかしの話。まだTwitterに人が今ほどおらずタイムラインを開けば頻繁に顔を見合わせるような時代を経て、実際には触れ合うこともなかったのに言葉からその人物像が結ばれてゆき(あくまでも「自分なりの」ではあるが)、いつしか実際にお会いしたり、一緒に面白いことをしたり、接触はないけれど密かに感銘を受けていたり、人生の変遷に心のなかでエールを送っていたり、という同級生みたいな人たちがいるが、私のなかで彼はその中のひとりだった。
その方の不在に私は呆然となったのだけれど、不在を不在と感じるほどその方が在である世界に私はいなかった。それでもなんとはなしに、勝手に、さみしい。
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魔が差して積読を増やしてしまったのでその罪をつぐなうために読書時間をたっぷりとる。日曜だし、いいよね。
ということで『📖『火星の人』アンディ・ウィアー/小野田 和子訳(早川書房)』を。『プロジェクト・ヘイルメアリー』と同じようなキャラクターが主人公。これ以上ないくらい絶望的な局面なのにふにゃらかと明るいので読んでいて楽しい。まだ下巻に差し掛かったところ。この主人公がアンハッピーで終わらせられるわけはないと安心しながら読んではいるけれど、まだ何が起こるかは分からない。
こういうタイプの本は耳でも聴けるので良い(iphoneの読み上げ機能)。
しかし読み上げ機能、「豊富(ほうふ)」を「とよとみ」と読むのはやめてほしい。
#12-15